闘病日記

闘病のための日記です。一応、傷病名は自閉症スペクトラム障害、統合失調症となっております。精神障害者保健福祉手帳一級、障害年金受給者。毎日22時には更新したいと思っています。せっかちなのでもっと早く更新するかもしれません。

2023.04.06 地獄の辺土

起きたらすぐ、心臓のことを考える。大動脈解離、心臓破裂。手術をしない場合、一ヶ月で50%が死亡する。
心気症ってわけではないと思う。「血圧が上がるのでこれ以上説得しないでください」と言われるまで、僕は拒絶反応を起こしまくった。好きな映画は「オール・ザット・ジャズ」です。
あああ………自分の吐いた言葉や、そんなもので自分が形成され、それは他人に見られる。そして僕はさまざまな属性を付与される。実家暮らし、無職………。かつて精神科医に言われた「そんな呑気なこと言ってられるかね?」
28歳。みんなは仕事に出ている。仕事をしている。仕事の形態はさまざまだが、仕事をしているし、学業をしている人は単位を取るために勉強している。僕は「地獄の辺土」のために生きていた。僕は結局、何もしなかった。
起きて、気づいたら家に誰もいなかった。台所のテーブルに、おにぎりが置かれていた。「直行で帰ってくるよ」と置き手紙に書かれていた。
僕は仕事をしていない。「最近、何してんの?」と言われ、苦笑いで「何もしてない」と言った。
ああ………何もしてない自分が、他人の中に入っていく。さて、死ぬ人物が他人の中に入っていく。
それは全て、「甘え」などとして片付けられてしまうだろうか。でもそれは僕自身も他人を理解していないということだ。我執だ。その、表明だ。僕は他人を理解するために、そうだ、自分は今こんな状態でいるのだと、思う。他人を理解するために、身を挺する。「こんな状態の僕」がいる。それを他人に投入する。そして他人は感情を覚える。それは、その内容は、記号の内容は、どうか。でも僕はただ働かないばかりではなく、学んできた。学んできたというのも、語弊があるかもしれないが、信じてきたものを、盲目的にか、意識的にか、やってきた。ただ、絶え間ない属性付与により、起きたらすぐに酒を飲んだりした。ただ、怠けているわけではない。ただ、他人からしたらそう見える。僕は、根本的に、「何か」があった。それは、「地獄の辺土」だ。責任転嫁するつもりは毛頭もないが、僕は「地獄の辺土」を信じてきた。これは否定しないでほしい。根本的に「地獄の辺土」が芽生え、その渦中にいて、そしてもう、出ようとするときには、さまざまな他人の中に自分が入り込んでいて、それは誤解であった。
一つだけ言わせてもらえるとするならば、定職にもつかず、学校にも行かず、社会から放擲されたような自分、単位化された時間は存在せず、時間意識だけがあり、それを感じる自分、そして朝から酒を飲み、現実逃避的になる自分、その根底には、もう一番深くて、僕の行動を縛っているものは、紛れもなく、「地獄の辺土」だった。そして、僕は「28歳で、定職につかず、実家で朝から酒を飲んでいる自分」を他人に入れるのではなく、「地獄の辺土」を他人に入れる必要があった。そしてそれが他人から認識されたとき、初めて「幸せ」だ。朝から酒を飲んだりすることは短絡的なドーパミン放出だ。「地獄の辺土」に向き合うのが怖すぎて、短絡的に、今まで誤魔化してきた。さまざまな、致酔性を持つ物質でもって。だが、もう「地獄の辺土」に縛られる必要もない。
僕が今他人と絡み、そこで発される言葉は全部嘘だ。そんなものは僕じゃない、僕はその場所にいてはならない。
ただ、「地獄の辺土」を他人に入れた状態の僕だけが正しい。その僕は他人と絡めるのかもしれない。

 

「しょうごから話聞いたんだけど、よくまだ話が理解できないけど手術受けて助かるなら絶対手術してね。怖いだろうけど、こんな短い人生はもったいない。酒井が回復して元気になったらみんなで旅行行こうよ」
「寝てたらごめんね。いつだって酒井くんの幸せを心から願って祈ってるからね」
「牛ギアラ死ぬな」
「頼むわ。死ぬには早すぎるよ。お前のことは俺が1番分かってるつもりだ。俺はお前がいたから今の俺がいるんだ。俺はお前との関係が1番濃い時間過ごしてきたつもりだ。絶対死ぬんじゃねーからな」

って、友達に言われたとき、嬉しかった。泣いてくれた友達もいた。

 

今まで、僕と関わってくれた人々、僕のことを嫌いな人も、全ての人たちへ、本当に心の底から、申し訳ありませんでした。